今年度もJIA(日本建築家協会)主催の長野県学生卒業設計コンクールに参加しました。学生達は緊張の中、一人一人プレゼンテーションを行い、建築家の先生方に審査していただきました。
結果は金・銀・銅・奨励賞と4名が入賞しました。
今回は各受賞者からの受賞のコメントをお送りします。
金賞:丸山沙紀さん
今回建築家の先生方に設計を見て頂けたこと、また、金賞という素晴らしい賞を頂けこと、本当に光栄に思っています。
私が建築を志したのは2年前のことです。初めての世界で右も左もわからない中ではありましたが、一生懸命に建築に向かい勉強してきました。しかし、広い建築の世界は2年経った今でもわからないことだらけで、自分の至らなさを痛感する毎日です。
また、他の学生の作品を間近で見させて頂きその思いは更に強まり、「建築に終わりはない」という先生が教えてくださった言葉が胸に突き刺さるようでした。
現状に満足していてはこれ以上の建築は生み出せません。むしろ、この賞を頂けたここからがスタートで、もっと努力をしていく必要があるのだと思います。今のこの気持ちを胸に刻みこれからの建築人生を謳歌し、いつか後輩へと伝えられるような人となりたいです。
最後に、私の2年間を支えてくださったすべての方に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
銀賞:花岡舜太さん
春からずっと続けていた卒業設計がついに終わり、銀賞を受賞することができてほっとしています。またそれと同時に、数々の建築の先生方に自分の設計を見ていただいて、アドバイスをしてもらったことは本当に勉強になりました。実は初期の設計の段階では音楽のことについてではなく、他の様々な気になることについて研究をしていました。ですが最終的に音楽に辿り着いたのは高校時代、軽音楽部で培った経験、楽しさ、想い出 があったからだと思います。そしてその音楽の素晴らしさを多くの方に実感してもらいたい。そんな気持ちで設計に取り組みました。
正直、他校の方々の作品を見て、模型やプレゼンボードの作り方のレベルが高く圧倒されてしまいました。ですが、考え方や気持ちは負けていなかったと思っています。私が銀賞を受賞できたのは周りで支えてくれた友人、家族、そして先生方の熱心なご指導があったからです。支えてくださった全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
銅賞:村松南摘さん
今回のJIA卒業研究コンクールを終えて、自分にはない思考の考え方やデザイン案がたくさん見えてきました。
1年前から卒業研究の事を考え、敷地として選んだ土地の歴史や文化、人口、気候など、今までの設計の授業では追求してこなかった課題もしっかりと踏まえ研究してきました。デザインや空間作りに対して、どうしてこのような形になったのかと理由付けするのがとても難しく、悩んだ事もたくさんありました。
賞状と共に頂いた内藤廣さんの本の中に、「建築を誰からも理解され、それ故、誰とでもコミュニケーションが生まれ、好ましい関係をもちうるような、そういう命あるものにしたい。私に許されている残りの時間でそれを追い求めたい」と書かれていました。自分がもうこれ以上ないと設計した建築物でも、さらに課題が出てきて、研究や理由付けに没頭し自分の作品と見つめ直す時間が少なかったように感じます。時間がある限り、利用者や土地の視点から考えるなどコンクールが終わったからもう追求しないではなく、学ばせて頂いた事をさらに良いものへと追求し、その反省点や良かったものをこれから社会人になる上で自分の礎として頑張りたいです。ありがとうございました。
奨励賞:宮坂瞬一さん
今回、奨励賞という賞をいただきとてもうれしいです。私は専門学校に入ってから賞などを貰う機会がなく、このコンクールという舞台で貰えたことは、これから社会人として仕事をしていくなかでいい励みになります。
今回いただいた奨励賞は、模型が白模型で形がきれいに出来ていたことを評価して貰えたものでした。建物の規模が大きく、計画全体を作ることを考えると、縮尺も小さくなり、細かな作業となりました。あきらめることなく製作して本当に良かったと思います。
今後は、社会人として建築業界へと進みます。今回のコンクールで学んだ自分にまだ足りない部分を今後の課題として頑張っていきたいと思います。